【国立の昼メシはどうなっているのか探訪 #02】
大黒屋
 
無事に第2回目を迎えた『くにたちハピスポ食べれば解るシリーズ 国立の昼メシは今どうなっているのかを探って訪ねて食べてみよう！』
略して「国立の昼メシはどうなっているのか探訪」である。
相変わらず略されていないが。

さて、東京出身の人が東京タワーに登ったことがないという通説があるが、確かに統計的に自分の周りの人と話すとそんな気がするし、わたし自身がそうである。

登ったことがな?い！

東京に生を受けてからいつか登るであろうとうん十年。
そんなこんなしていたらいつのまにかスカイツリーができてしまい、さて今後のワタシの人生どちらに登るべきか今更ながら悩んでしまうのである。

そして国立でもこれに似たようなケースがあることを発見した。
日本蕎麦の「大黒屋」である。
この店の前を今までの人生でいったいどれだけの回数通過しただろうか。
もちろん数十回では済まされない。数百回は通過しているだろう。
いつか入る日は来るだろうが、食べようと思えばいつでも食べられるし、そのうちそのうちでうん十年である。
 
そして今回、わたしはついに意を決して入った！
べつに意を決しなくてももっと気楽に入ればいいのだが、意を決した。
そ、そして、結論はと言うと、、。
 
美味いのである?！！
 
わたしは今まで何故にここを素通りしてきたのか。
後悔先に立たず。私の青春返してちょうだい！となってしまった。
 

メニューは悩みに悩んだ。
ふだんの私は基本的に5秒で食べるものを決めるが、今回は50秒かかってしまった。
なにせ、ここたどり着くまでにうん十年をかけてきたのである。
青春を犠牲にしてきたのである。
 
決断したのは五目蕎麦。
 
五目ソバっていうと、なんだか中華を連想するが、おかめ蕎麦みたいなもんだね。
そして私の選択は大正解のどんぴしゃりとなった！
また、ここはシチュエーションがなんとも言えないよい味わいがある。
 

 
私の隣の席では、谷保天満宮のお詣りにわざわざ来たであろう四人組が
「正雄は一生懸命に勉強しているの。合格させてあげたいわ。だって、あんなに一生懸命なんだもの」
と正雄の親戚らしき人たちがつぶやいている。
 
そうだ、そうだ、正雄は真面目なのだと私も思う。
 
後ろの席では地元のおっちゃんが昼間から独りビールでテレビを見ながら
「まあ、あれだな、、」と呟いている。
そうだ、そうだ、世の中の出来事なんて、「まああれ」なのだ。それでいいのだ。
 
遠来の観光客(？）と地元のおっちゃんの独り酒。
この融合がなんともかんとも味わいがある。
これぞ日本蕎麦屋の醍醐味である。
 
そして最後に一言。
 
正雄くんの合格を願う！
 
そして、店主さん。申し訳なかった。これからはちょいちょい来るからねー！！
 

<書いている人>
国立昼メシ向上委員会 会員番号 02番
世の中に嫌いな食べ物なし。あえて言えば奈良漬けだけが苦手。
国立の昼メシで奈良漬け定食を出す店は今のところなさそうなので安心しつつ、昼メシ道を探求中。
 
 

≪追記≫
谷保の門前そば大黒屋さんは
現在、建て替え工事のため休業中です。
再開は秋頃とのこと。
国立昼メシ向上委員会 会員番号 02番さん
新そばの季節に新装開店レポートお待ちしています！
 
 
国立情報WEBマガジン くにたちハッピースポット
http://kunitachi.happyspot.jp/
https://www.facebook.com/kunitachi.happy.spot