【連載 S】国立ランブリング
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六月のランブリング 小山伸二
雨の中を歩いている
足下から膝に、膝から腰に
腰からお腹、胸、そして首
最後は頭のてっぺんまで
濡れた地面から
なにやら
雨の養分がしみてきて
なんともいい気分
悪くないね
雨に唄うことはないけど
傘を放り投げて踊りだしたりしないけど
深夜の濡れた歩道を歩きながら
読みさしの本のページを繰るように
いろんなことを考えながら
濡れた靴で歩いている
なんとも不思議な気分
悪くないね
」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
◎国立ランブリング「創作ノオト」
六月は雨の月。そのわりには、お天気の日も続く国立。
暑いかと思えば急にひんやりする今年の六月のなかで、
緑鬱蒼と茂る大学通りを歩いていると、木陰の模様が
まるで水のなかのようにも思えてきた。
この季節の国立の気配。悪くない。
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<プロフィール>
小山伸二
国立在住。詩人。福間塾に参加。
最新詩集『きみの砦から世界は』(思潮社・刊)
『きみの砦から世界は』(思潮社)
作品集
http://www.shichosha.co.jp/newrelease/item_1189.html
https://note.mu/shinji_oyama
クラウドナイン
小山伸二と清水美穂子による詩と写真のコラボユニット。
「クラウドナイン」公式FBページ
https://www.facebook.com/cloudnine.sm
国立情報WEBマガジン くにたちハッピースポット
http://happyspot.jp/
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