【連載】[国立本店お店番レター]　Vol.7
国立本店こぼれ話


皆様、こんにちは。
国立本店で、水曜日にお店番をしている、イシイ　オリエです。

国立本店では、日々、メンバーたちが入れ替わり、
それぞれ嗜好も出しつつ
様々な工夫をしながら、お店作りをしています。
今回は、そんな国立本店の日常で生まれた、
物語を一つお届けいたします。


それは、今年４月半ばを過ぎた、或雨の日の出来事。
その日は、本店メンバー、松岡氏が店番をしておりました。
こんな会話から始まりました。　
「お近くにお住まいですか？」
「岩手から参りました。ここは本屋さんじゃないようだけど」。

その後の会話から明らかになったことですが、
その女性は、童話作家の、
やえがし なおこさんで、
今日は、仕事の打ち合わせで、国立に来て、
約束の時間迄時間があるので、街をぶらぶらしていたら、
面白そうなお店を見つけ、本店に入ってみた、とのこと。


松岡氏が、その場でipodで、お名前を検索してみたところ、
たくさんの本を出されている事が判明し
「たくさんの本を書かれているのですね」
と、お伝えしましたところ、
「今は、便利なものがありますね。
もし差し支えなければ私の本を置かせていただいてもよろしいですか？」
とやえがし氏。
文章のみを書いてらっしゃる作家さんだとのこと。
「もちろんです。メンバー共有の棚が一つあるのでそこへ置かせていただきます」
と松岡氏。
「ありがとうございます。最近出したおとなの方も楽しめる絵本がいいかしら？」
とやえがし氏。
この約束の会話後、しばらくして、やえがしなおこさんは、
打ち合わせ場所へと消えました。

この出会いの数日後、本店に2冊の本が届きました。
その日も何故か雨降りの日でした。

実は、本店メンバー同志で、日誌をつけているのですが、
そこに、松岡氏が、やえがしさんとの出会い、
本の感想を述べていて、やえがしさんとの出会いのことを知り、
私も読みたくなり、「 ならの木のみた夢 」を読んでみました。
読んでいるうちに自分の幼少期の体験を自然と思い出して、
懐かしさがひたひたと 押し寄せ、ジワーっと感動が訪れました。

そして今回、名前を掲載するにあたって、
やえがしさんに、承諾を得るために、手紙を送りました。
その中に本の感想、も添えました。
そうしましたら、
やえがしさんが私のiPhoneに、直接電話を下さり、
名前の掲載を快く承諾くださり、
少し間があった後
「あなたが手紙に書いてくれた感想文が、
心に響くものがあり、とてもうれしかった」
と言って下さいました。
言葉が出ない私に追い討ちをかけるように
「ならの木の見た夢、については、
私自身の幼少期の実体験がもとになっているんです」と。

もちろん、お顔は見えないのに、電話の向こうから何か、
力をもらえるような、暖かい話し方をされる方で、
「国立本店お店番レター」を読むことを楽しみにしてます、
と言って下さいました。

実は、この電話の後に、
「 ペチカはぼうぼう　猫はまんまる 」を読んだのですが、
こちらもすごく胸にグッとくる大人の童話です。
特に、２話と３話の話が対照的で
興味深くそれぞれ男の若者と、少女が主人公の話で、
大切な夢や、人を想い、自己と戦う姿の男女の違いが印象的です。
何かを貫こうとする姿が胸に響きます。

やえがしさんの本、
現在、国立本店のメンバー共有の本棚にあります。
ご興味惹かれた方、
是非、本店で読んでみてくださいね。


...............　この出来事は、、店番メンバーの綴る日誌から始まったお話です。　………

本店では、こんなふうに、偶然からすてきな出会いが生まれたりしてます。
ささやかな時間の中で何かと何かが、通い合う、
そんな出会いがまだまだ起こりそうです。

また、本店では、これから、夏に向けて魅力的なイベントをいろいろ準備しています。
どんな出会いや発見があるのかな、とわくわく。。
今後共本店をよろしくお願いします。

最後まで読んでくださった方々、ありがとうございます〜。

それでは、どこかでまたお会いできることを楽しみにしています。


【ライター　：　国立本店店番　イシイ　オリエ　】



◆◆◆　国立本店のイベント情報　◆◆◆


●2014年8月18日（月）〜31日（日）
『国立ほんとのサマー』 開催します。
国立の書店、期間限定の本屋になります。トークショーもございます。
国立と付近にお店を構える店主様にもご協力頂いての 地域イベントとなります。　
期間中無料で営業しております。
是非、楽しみに足をお運び下さいませ。
詳細は、国立本店のホームページをご覧下さい。


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